今回は、友人のディレクターさんの文章を許可を得て転記させていただきます。

世の中は、痴漢について多くの勘違いをしている方がいる。
この事実を知っておいてほしいです。
いつ自分の身にそれが降り掛かるかわかりません。
もう20年くらい前になりますが、中学時代の同級生が電車内で「痴漢」をしたとして逮捕されました。
新聞にもそれが報道され、仕事も失いました。しかし、話を聞くと絶対にやっていないと。
そして、それを貫き、弁護士をつけて数年(かかりました)戦い、結局は女性側の勘違いだったと判決が出ました。
しかし、失ったものはあまりに多く……。日本の「逮捕」で報道というのが当たり前になっている事になんの意味があるのか? と考えてしまいます。
確かに、逮捕された人間が事実として犯罪を犯していることは多いです。
しかし、もしそうでなかった場合、その「報道」の「イメージ」で人生を失ってしまうレベルのダメージがあるのも事実。そして、メディアはそれを訂正もしません。犯人扱いのままです。
わかりやすい例ですと、オウム真理教の関連で、サリンを生成したとして報道された方。ほとんどの方がそれを信じて総攻撃しました。しかし事実ではなかった。
日本には「推定無罪」という法律があります。これは、逮捕されても最終的に「起訴」されなければ犯罪を犯した事にはならないというものです。しかし、ほとんどの方が、ドラマや映画の「逮捕する!」的なイメージで、逮捕イコール犯罪者だと思い込んでしまっている。
逮捕というのは「一時的に話を聞くのでとりあえず身柄を確保する」というだけのものです。
そして、僕が不思議だなと思うのが、普段テレビはメディアを「マスゴミ」なんて呼んでいるにもかかわらず、ニュースはあっさりと信じ込んでそれに同調するんだ……という事です。
誰かの一言やTweetなどがその人の人生を狂わしてしまうこともあります。これは本当に気をつけて行わないといけないと思っています。