重本ことりさんという方が、「嘘だらけの芸能界に未練はない」という言葉を残して芸能界から引退することを表明しました。
単純に考えて、だったら別にそんなことを書かずに普通にやめればいい。
それだけなのですが、タレントというのは一度でもスポットライトを浴びてしまうとなかなかやめられず、その光をまた求めてしまいます。
また、芸能界というものは、イコール「嘘」です。
お金持ちのキャラを演じたり、毒舌キャラを演じたり、逆にいい人を演じたり、彼氏彼女がいるのに清純派を演じたり。でもそれが「芸」なんですよね。
そして、この方は芸能界が嘘だらけの世界だと思い込んでおられるようですが、言ってしまうと普通の社会でもそれは全く同じなんですよね。
サラリーマンだって、アルバイトだって、友達付き合いだって、形は違えど人間は「嘘」とは言いませんが、どこか自分を演じて生きているんです。
私からすると、芸能界は逆に「嘘が隠しにくい」世界で、自分の芸を真実とするならば普通の社会よりも嘘のない世界のような気がしています。
タレントが引退を表明する時はほぼ100パーセント「売れなくてどうしようもなくなった時」です。
これは離婚と同じで、円満なのに離婚なんて100パーセントありません。
タレントさんで売れているのに敢えて引退をした方というのは私の知る限り上岡龍太郎さんしかいません。
この方はおそらく数年しないで「復帰しました。いろいろ考えてみたのですが、自分を信じてもう一度この世界で頑張ってみたいと思います。まだまだ未熟な私ですが、どうぞよろしくお願いいたします」と言い出すでしょう。
引退なんて簡単に言わない方がいい。
別にいつの間にかいなくなればいいんだし、放っておけばいなくなるのですから。
これじゃあ大仁田厚さんパターンになるよ。
芸能界は、あなたが夢を見る場所じゃなくて、そのほかの全ての人に夢を与える職業だから。